【納まり事例集】サッシECP納まり|標準図のポイント

アイキャッチ-サッシECP納まり

この記事では、ECPの開口部納まりの詳細図のチェックポイント・確認ポイントをわかりやすく解説しています。
こんな方におすすめの記事です。

  • はじめてECPのサッシ施工図をチェックする設計者、若手の現場担当、施工図関連業務の方
  • 若手のサッシ屋さん など
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納まり解説について

本記事での解説ポイントは以下の点です

  • ECPの一般的な納まり標準図のチェックポイントを解説
  • 本図は「アルミサッシ」で解説しますが、他のサッシでも使える基本的な考えを解説します
  • 寸法は「一般的な参考数値」です。実際の建具製作会社により異なりますのでご注意ください
  • 本記事はあくまで参考と考え、ECPとの取り合いはECP業者様にも必ずご確認ください

専門用語がわからない方や、サッシ図の見方に不安がある方は先にこちらを、お読みください
【完全保存版】サッシ図の基本|見方・読み方徹底解説

ECP納まり 雨切材(外見切)

標準納まり

サッシECP納まり-外部雨切材、外見切

一般的な、ECPのアルミサッシの「雨切材納まり」標準詳細図です。

施工順は外壁→サッシです

  • 外部に雨切材(外見切、外額縁)が付く納まり。サッシ本体は75mmセットバックし雨の降り込みが防げる。また、ECPとの取合い部の止水性も良い(後述)
  • 雨切材は出幅が約60mm~80mmで、外壁とは雨切材のフラット面が取り合うためシール打設がしやすい
  • サッシメーカー図だとシングルシールの図面も見かけるが、ダブルシールが望ましい。1次シールと2次シールの間を上から縦に流れて、浸入した雨水が排水される。そのため中間の排水空間は出来る限り大きく取るのが理想的。本図でも1次シールはECPの外面、2次シールはECPの内面に打設とした
  • 上枠部のフラッシングはECP工事のオプションだが、雨がかりだと使用する例が多い
  • 枠の固定は、アンカーと開口補強を溶接で固定。鉄筋棒で溶接代が確保できない場合、StのL型アングルなどを使用。開口補強は建具工事外(ECP工事)
  • サッシ枠と胴縁のクリア(=逃げ寸法)は溶接が出来る寸法を確保。枠外から胴縁まで最低25mm以上。ただしそれ以下でも対応方法はある
  • 雨切材とECPのチリは汚垂れ防止のため15mm程度確保。雨切材の出幅はメーカー既製品による。雨切材とサッシ枠間のシールはサッシ工事のため色を指定する。指示が無ければ近似色となる
  • 室内側のサッシ枠と額縁のチリは下0mm、3方15mmが標準的。変更も可能だが、枠とアングル一体の場合変更できない
サッシECP納まり-外部雨切材、外見切 補足資料

フラッシング形状・・・止水性向上の目的でフラッシングを曲げ返して、フラッシングと雨切材の間に2次シール打つ場合があります。ECP上端部の納まりもイレギュラーになりますので、シール受けがしっかりあるか?縦の2次シールとの繋がりは大丈夫か、確認が必要です

下部2次シール・・・一般的には下雨切材とECPのシールは見上げシールのため、下枠部はシングルシールです。ただ、止水性向上の目的で上と縦の2次シールと繋げる2次シールを水切裏側に打設する場合もあります。打設しづらい箇所ですので、施工可否の確認が重要です

ECP納まり 同面枠

標準納まり

サッシECP納まり-同面納まり

外壁ECPのアルミサッシ「同面納まり」詳細図です。「面納まり」「面一納まり」も同義です

ECPとサッシを同面で納めたい場合に採用しますが注意点も多いです

  • 同面納まりは雨が窓に直接かかるため、窓種の選択に注意
  • 同面納まりもダブルシールが望ましい
  • 枠の固定はアンカーと開口補強を溶接。注意点は縦のECPとのクリアが狭い(50mm)の点。外部シール目地を20mmに設定するとクリアは自動的に50mmに決定される。額縁が邪魔をして溶接がしづらく、溶接アングルを変形(本図は旗型)させて対応する。メーカーによっては枠形状や強度の問題で額縁チリ0を標準とする場合も
  • 隠し框の高意匠サッシは雨切材の設定がない商品が多く「同面納まり」になる
  • 水切無しの場合もあるが。汚垂防止目的で水切を付ける方が良い。もし水切無しの場合は、下部もダブルシール

同面納まりの2次シールについて

1次シールと2次シールの間を上から縦に流れて、浸入した雨水が排水されます。そのため、中間の排水空間は出来る限り大きく取るのが良いですが、同面枠はシール打設可能な面の見込みが小さく、雨切材納まりのように健全なシールが難しいです。少し厳しい納まりになりますので採用メーカーの枠形状を考慮した上で止水方法を物件毎に確認してください

★チェックポイント

  • 2次シールは胴縁開口補強との間、フラッシングより後ろに打設
  • サッシの出入りを5mm下げてもかなり改善する(本図10mm)
  • 縦の2次シールはECP芯のあたりに来るため溝埋めが必要。溝埋め材はECP業者による
  • 1次シールと2次シールの間を排水空間を確保する。本図は2次シールはバッカーではなくボンドブレーカー
サッシECP納まり-同面納まり、ダブルシール詳細

RC納まり、サイディング納まり

RC納まり、サイディング納まりのポイントを知りたい方はこちらの記事をお読みください。

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