シーリングとコーキングは現在は同義。だが…
結論から言うと、現在、建築業界では「シーリング」と「コーキング」はほぼ同じ意味(同義語)として扱われます。JISでも「シーリング材」という名称で統一されています。
しかし、旧JISの名残に加え、地域性や職種、メーカーの慣習、年代などによって現場では呼び方が混在しているのが現状です。また現場ではシーリングを単に「シール」と呼ぶことが多いです。
一般的な使い分け・勘違いまとめ
シーリングとコーキングが同義ではあるものの、現在も独自の基準で使い分けをしている人が多いため、その代表例をまとめました。図面や書類では正式名称を使用しますが、現場での呼び方の慣習の参考として役立ててください
旧JISの名残
かつてJIS規格では
・シーリング材(JIS A 5758)
・油性コーキング剤(JIS A 5751)
それぞれ規定されていました。当時の区分から油性系のものをコーキング、それ以外をシーリングと呼ぶ人がいます。
油性コーキングが日本で先に広まった
油性コーキング剤が、先に日本で普及したため当時はシーリングもコーキングと呼んでいました。その名残から今でもすべてを「コーキング」と呼ぶ人がいます。とくに高齢の方はその傾向があります。
メーカーの慣習と商品名
メーカーによって油性系をコーキングと表記しています。そのため特定の商品のみコーキングと呼び分けるケースもあります。
コークボンドの影響
「コークボンド」「ジョイントコーク」のようにコークと付くものを「コーキング」、それ以外を「シーリング」と認識している人は多いです。
用途による使い分け
シーリング(sealing)=密封する、コーキング(caulking)=隙間に詰める。という意味から、外部の止水を目的のものをシーリング、内装など隙間を埋める目的のものをコーキングと勘違いし使い分けている人もいます
一般向けにはコーキング
一般には「コーキング」の名称が浸透しているため、ホームセンターの売り場でもコーキングと表記されているところが多いです。施工用の器具の「コーキングガン」という名称も「コーキング」が定着している一因です。
サッシ工事での使い分け
サッシ工事の施工図など正式書類では、「シーリング」または「シーリング材」と表記します。
一方、現場の会話では「シーリング(シール)」と「コーキング」のどちらも使われており、ほぼ同義語として扱われています。
サッシ工事では使用する材料の種類が限られており、内装用のコークボンドなども使用しないため、現場で両者を厳密に使い分ける人はほとんどいません。基本的には好みや昔からの慣れた呼び名が使われているのが現状です。
結論
- 現在、建築用シーリング材についてはJIS規格で「シーリング材」に統一されている
- 現場では歴史的背景などから「コーキング」の呼び名も根強く残る
- 単に「シーリング」の事を「コーキング」と呼ぶ人と、「シーリング」と「コーキング」を明確に使い分けている人がいるので現場でのコミュニケーションには注意

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